こんにちは。遠藤(@C_aptainTokyo)です。
それが「CreativeCallingクリエイティブ・コーリング 創造力を呼び出す習慣」です。
どのような内容か、何がそんなに感銘を受けたかをご紹介していきたいと思います。
目次
作者のチェイス・ジャービスについて
写真家、アーティスト、起業家。全米で最も影響力のあるフォトグラファーのひとり。アップル、ナイキ、レッドブルなど、数々の有名ブランドのキャンペーンを手がけてきた。ピュリッツァー賞を受賞したニューヨーク・タイムズ紙の長編特集記事「Snow Fall」にも貢献したほか、ドキュメンタリー「Portrait of a City」でエミー賞にもノミネートされている。写真共有アプリ「Best Camera」を立ち上げたほか、世界トップクラスのクリエイターや起業家から写真、動画、デザイン、音楽、ビジネスなどを学べるオンライン学習プラットフォーム「CreativeLive」のCEOで共同設立者でもある。「フォーチュン100企業」のアドバイザーも務める。シアトル在住。
引用元:「CreativeCallingクリエイティブ・コーリング 創造力を呼び出す習慣」
クリエイティブ(創造力)という言葉を使うだけあり、一番に挙がるのは「写真家」という言葉ですね。起業家としても成功を収めている方で、オンライン学習プラットフォームの「CreativeLive」は全世界で1000万人が受講したとか。
そのチェイス・ジャービス氏が創造力を呼び出すためにはどうすればいいか、を書いたのがこの本です。創造力と聞くと写真家や映画監督、小説家や音楽家のための本かな?と思われるかもしれませんが、そうではありません。
この本を読んでほしい人と読む必要のない人
実際に、本書のレビューには賛否両論あるみたいです。英語版も含めAmazonレビューを見ても、星1から星5まで様々ですね。ただ個人的には賛否両論ある本(本に限らずですが)の方が特定の人に良くも悪くもリーチする内容であり、誰かにとっての傑作や良書と呼ばれる本になると思います。この本はまさにそのような本です。
この本を読んでほしい人
- 今の生き方に満足していない人
- 新しいことへの挑戦が好きな人
- クリエイティブな生き方に憧れる人
- 何かを始めたもののうまくいっていない人
- 自分の人生に迷いがある人
- 起業家
- クリエイター
この本を読む必要のない人
- クリエイターとしてうまくいっている人
- 人生に特に不満のない人
- なんでもいいからビジネス書を読んでみたい人
- 現状満足している人
個人的な感想ですが。このような感じだと思いました。
特に、今の仕事や人生に満足している人は読む必要がないかなと思います。どちらかと言えば、この本は悩める人や勇気の出ない人を後押ししてくれるような本であり、おそらく現状に不満のないような方であれば、わざわざ読まなくても実践できている内容かなと思います。
本書の概要
はじめに一言!
STEP1:想像する
第1章:自分の心の声を聞く
第2章:自分だけの道を歩く
第3章:オンリーワンになる
STEP2:設計する
第4章:自分に合ったシステムを創る
第5章:自分だけの空間を創る
第6章:最大限の能力を引き出す
STEP3:実行する
第7章:考えるよりも行動を
第8章:学びつづける
第9章:成功するには失敗せよ
STEP4:ふくらませる
第10章:自分にふさわしい仲間をみつける
第11章:観客を獲得する
第12章:作品を世の中に送り出そう!
最後に一言
この本は、自分の中に眠る創造力の生み出し方を、チェイス・ジャービス氏自身の体験をもとに記した本です。
チェイス・ジャービス氏は写真家なので、クリエイティブ(創造力)をどのように呼び出すかについては、自分が写真を撮るときを例に出して書いています。そのため、人によってはなかなかイメージしずらい文章もあります。
反対に、写真家や小説家や画家、音楽家など、アートの分野に取り組んでいたり、これから取り組んでいきたい方には非常にイメージしやすいです。
本の帯に書かれた一言は、「あなたは自分の人生に夢中になれているか。」
この言葉に表されるように、創造力を呼び出し形にすることが作者自身が人生に夢中になるための方法だったという内容です。そしてその生き方や行動を、自分(作者自身)の経験から学んでほしいという想いが本書のいたるところに表れています。
そう考える方もいるかもしれません。しかし創造力というのは、アートの分野に限らず必要な力です。
「創造力」はコトバンクによると下記のように定義されています。
新しいものをつくりだす能力。解答が1つだけではないような課題における思考,すなわち発散的思考の能力と関係があるとされる。知能の高い人が創造力にもすぐれているとはかぎらず,創造力は知能のほかにパーソナリティ,動機,所属する集団など,さまざまな要因により影響される。
この「新しいものをつくりだす能力」というのは、あらゆる分野で必要な力であるでしょう。作者自身は、写真を撮ることから始めり、写真を共有するアプリ作ったり、学びのプラットフォームを創ったりと次々と新しいものを生み出した方です。
そしてその新しいものを生み出す体験や、その過程が人生に夢中になるきっかけになる。
この本を通して得られる学びは、アーティストだけでなく多くの方に役立つはずです。
STEP1からSTEP4で、実際に創造力を呼び出して作品を生み出し、それを世の中に発表するまでの流れを学べます。そのプロセスにおいて、ポイントとなる点や考え方、具体的な行動が記載されているので、ある種の実用書のようにも読むことができました。
この本がなぜおすすめなのか
様々なクリエイターが創造性を呼び起こす力を提示してくれる
この本の作者はチェイス・ジャービス氏ですが、本に登場するクリエイターは彼だけではありません。実に多くのクリエイターの名前が登場します。
スティーブ・ジョブズやレディー・ガガ、ジェフ・ベゾスなど多くの著名人の名前が登場し、このような場面で彼ら彼女らならどのように考えたのかを作者が考察しています。その後の成功からの考察ではありますが、読んでいると自分の中に眠る創造力を呼び起こすためのヒントになりえると感じられます。
自分の中の迷いや悩みに響く言葉の数々
各章の先頭には、有名な格言が1つずつ載せられています。いくつか紹介します。
その他の章についても、ぜひ本書を手に取って読んでみてください。
また文中にも、思わず考えさせられたり、衝動に駆られるような言葉がたくさんでてきます。
「時間がないけどやりたいことがある」という女性に作者が言った言葉。
セサミストリート カエルのハーミットの言葉。
InstagramがFaseBookに買収されたと聞き、自分も似たようなアプリを作っていた作者が思い出したリチャード・ブラウンの言葉。
SNS時代・情報時代の創造力
この本では、自分の生み出した作品をどのように世の中に広めていくか。時代に合った戦略も記しています。その主たる例がSNSでの戦略でしょう。
簡単にSNSで情報拡散と言っても、このご時世では溢れるくらい膨大な量の情報に埋もれてしまうだけでしょう。ならどのようにして自分を世の中に認知させていくのか。その具体的な手法が書かれています。
この内容が、時代を意識した内容ですごく惹きつけられました。世の中には良書と呼ばれるビジネス書が多く存在しますが、やはり時代に合った内容であるかどうかというのは大切だと思います。そういう意味では、この本は今の時代に通用する内容だと感じられました。
創造力とは何か改めて考えさせられる
創造力と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。
- 音楽
- 映画
- 小説
このあたりが鉄板でしょうか。
この本を読むまでは、僕も「創造力」に対して同じようなイメージを抱いていたと思います。ただこの本を読んでからは「創造力」という言葉に対して、違う角度から見ることができるようになった気がします。
大切なことは「何を創造するか」ではなくて「なぜ創造するのか」ということなのでしょう。
創造すること自体が、人生に夢中になるためのスパイスのようなもの。結果として、創造したものが世の中から評価されなかったり、他の誰にも見向きもされなかったとしても、創造する過程を楽しんだり、あるいはその経験を次に活かすことができればいい。
この本は、創造力・創造性について書かれた本ですが、ある意味では人生や生き方について書かれた本であるとも考えることができます。
自信を持っておすすめできる、2020年の№1のビジネス書でした。
今回は、個人的に2020年の№1ビジネス書だと思った「CreativeCallingクリエイティブ・コーリング 創造力を呼び出す習慣」のご紹介でした。